インタビュー

末松グニエ文

2009年 本科(現:表現コース基礎)受講
2010年〜 研究ゼミ3 受講

この度「糸がつむぐお話」という写真集をモリリン株式会社より発行させて頂きました。
それは、畑先生はじめ、この写真表現大学の皆さまの支えがあったからに他ありません。
畑ゼミ生になって3年以上経ちますが、先生は私がいつどんな写真を持って行っても、
確実に私が前へ前へ進むようにアドバイスをくださいます。
モリリン株式会社の森会長へのプレゼン方法などもご指導頂き、励ましてくださいました。
先生からの数々の言葉を支えに撮影を続ける事ができました。

はじめ、私の地元である愛知県一宮市の地場産業「せんい産業」を撮り始めたのは、この学校を知る前でした。
とにかく夢中で何度もいろいろな工場へ足を運び、せんい産業の様子を撮っていたのですが、撮ったものをどうしたらいいのかわからない、そもそもこの写真たちは何かを表しているのだろうか?と疑問が湧いてきました。

そこで、偶然目にした写真表現大学のチラシを頼りにこちらへ通う事になります。
ここに通えば”ただの写真”を”表現されたもの”にすることが出来るのか?!と期待いっぱいで来ました。期待は裏切られませんでした。
ゼミでは自分の自信のない写真を見せます。しかしそれになにか言ってくれる方々がいます。
撮影時の自分の気持ちもよみがえったり、自身を振り返る時間になります。
そして先生から的確なアドバイズや希望が湧く言葉を頂けます。もちろんお尻をたたかれることもあります。
それがどれだけ有り難い事か社会人になった今よくわかります。
気分は学生に戻ったようで、本当に楽しい時間をいつも過ごす事ができます。

公開講座では、他では味わえない様々なタイプの表現者の方々の生の声を一生懸命聴きました。そこで得た刺激は大変貴重で代え難いものだと思います。
学校内の多くの収蔵写真集も観ています。

写真というものはシャッターを押せば写るものです。
しかし自分が思う表現をし続けることがいかに難しいか、面白いかをこの学校で学んでいます。
またここでしか受けられない刺激を受けに通いたいと思います。
そして写真集2冊目が出せるような写真を撮り続けたいと思います。

『糸がつむぐお話』より

 

森野亮平

2013年 テクニカルコース総合科 受講
2014年〜 プロゼミ 受講
普段は広告制作の仕事をしていますが、写真に興味があったということと仕事の幅を広げようという思いから、仕事で使える、特にライティングを学べる場所を探していました。

カメラマンのアシスタントが出来ればとも考えましたが、37才で会社や家族のことを考えると現実的ではなかったので、学校の中でも実践に近そうだった表現大学を選びました。入ってみると、フォトグラファーとデザイナーの先生が進める授業は、学校というより制作現場に近く、会話や行動の端々からも知識を得られる環境はとても良かったです。

始めの授業で「何を撮るかというよりどう撮るか」と聞いた時は、仕事として写真と向き合うにあたり頭が整理されたのを覚えています。今は撮影の仕事をいただくことも少しずつ増えてきましたが、レタッチ・建築・ロケ・ライティングなど、授業で得た知識や経験を早速実践しています。どう撮れば良いか迷うときは先生に相談できる環境ができたというのも本当にありがたいですし、同期の皆が撮影の仕事をやっているというのも刺激になりますね。

 

谷口正彦

2008年 総合科(現:表現コース総合)受講
2009年〜2012年 研究ゼミ2 受講
2010年 プロカメラマンコース(現:テクニカルコース総合)受講

宝塚メディア図書館にて学ばせていただいてから5年になります。
写真表現をきわめたい、ということで写真表現大学に入学し、さらに写真撮影の技術面を鍛錬すべくプロカメラマンコースでも学ばせていただきました。ファインダーごしに被写体の、モノの本質を追及しそれをどう表現していくか、ということでなにをどう表現するのか、どうしてこの表現なのか、などモノを通して考える作業が身につきました。考えることを通して自己を厳しく見つめれるようになったと思います。

建築にしろしっかりとしたものを作るためにはゆるぎない計画、ブループリントが大事ですが 一年目から作品の作り方を教わることができます。そして過去の写真史、芸術史を理解することで表現のための引き出しを豊かにしてくれる学校でもあります。

そういった基礎、土台作りをしっかり構築しながら自分の進みたい目的に合わせて学べる点が自分にはすごく気に入っており、その居心地の良さも合わせて長く通学している理由のひとつかもしれません。

またここメディア図書館の講座を通じて一生ものの友人ができたのもここで学べた利点だと信じています。
卒業後もそれぞれの道で活躍している同志を見ていると こちらのやる気がさらにひきだされます。

ぜひとも多くの方がメディア図書館で学ばれて、またともに写真、アートについて共に語れる日を楽しみにしています!ぜひ多くをここで学んでください!

 

下田直樹

2011年 プロカメラマンコース(現:テクニカルコース総合)受講
僕がOICPプロカメラマンコースに入学した理由は、趣味で5年程前から始めたデジタル一眼レフでの撮影が楽しく、だんだんとカメラマンになりたいという思いが募っていました。
でも30歳をすぎて夢を追うなんて世間的にみれば無謀な事で、二の足を踏んでいたのですが、見学会に参加するだけしてみようと思い参加しました。
その時にプロカメラマンコースの校長である大石先生に出会い、大石先生の熱心さに惹かれ、この先生なら自分の人生を任せても大丈夫だと思い入学を決意しました。入学してからも大石先生は生徒と先生の枠を越えて色々と面倒をみてくれたり、話をしてくれたりしました。
おかげで、この春からはカメラマンとして新しい一歩を踏み出そうとしています。

 

浜中悠樹

2009年 本科(現:表現コース基礎)・2010年 研究ゼミ2・2011年 研究ゼミ2 受講
2010年 MIO写真奨励賞入選・2012年 キャノン写真新世紀優秀賞

写真表現大学に通って一番大きな自分の変化は、「作品を撮る」という、写真家としての意識が芽生えたことのように思えます。取り組ませていただいた写真における作品制作は決して簡単なことじゃなかったのですが、講師の方々より鋭く的確なアドバイスをたくさんいただけ、最後まで本気でがんばらせていただけました。日常の中で被写体を見つけたときに、思い描いているテーマやストーリーにあわせて写真を撮るというのが当たり前のようになりました。学んだことを活かして、写真家としての自分も、もっと発展させていけるようにがんばっていけたらと思ってます。とても充実した日々を過ごさせていただいています!

「樹々万葉」より

 

多田 ユウコ

2003年研究ゼミ2受講
2007MIO写真奨励賞10周年記念作品賞・第9回上野彦馬賞日本芸術写真学会奨励賞

写真はシャッターを押せば誰にでも簡単に撮ることが出来ますが、それらを「作品」と呼べるようになるまでには、作品としての個性を撮った写真の中から見つけ出し、磨き上げてゆく作業が必要です。
写真表現大学では、多様な個性と価値観を持つ他の受講生と作品制作についての意見交換などを通して、自分自身の個性をあらためて感じながら、写真と向き合 う事が出来ました。また、修了展などで作品として発表する場を通して、それらを形にする手段を知ることが出来ます。現在私は、背伸びすることなく今の「自分らしさ」を大切に、建築写真家として活動しながら、自らのライフワークとしての写真を撮り続けています。

「常盤色に流るる」より 「常盤色に流るる」より 「常盤色に流るる」より 「常盤色に流るる」より

「常盤色に流るる」より

 

藤安淳

藤安淳

2005年研究生コース(現:表現コース総合)・2006年研究ゼミ3受講
第1回塩竈フォトフェスティバル大賞

僕は普通の4年制大学の出身です。でもなぜか周りには服飾などのモノ作りをするヒトばかり。そこで僕も自分の手で何かを造り出したいと考えました。その時に目の前にあったのが一眼レフカメラで、写真なら今からでもできると思ったのが始めたきっかけです。
でも写真で何かをしたいという想いは本気なのですが、具体的にどういう方向性に進みたいのかがわからない。だから、とりあえず彩都メディア図書館(現宝塚メディア図書館)にある写真集を片っ端から読みあさりました。たぶん同級生の中では誰よりも写真集を見てたと思います。
いろんな写真集を見るうちに自分は作家になりたいんだと強く思うようになりました。目標が定まると早いもので、撮りたいものもすぐに決まり制作に夢中になったのを覚えています。僕は特に自分の写真の時代的位置づけを意識しながら制作しました。
写真表現大学の先生は現役の作家やギャラリストの方なので、相談にいけばいつも自分のことのように一生懸命一緒に考えてくれました。僕はそんな先生方から、作家として生きて行く為の自信と覚悟をしっかりと教えていただきました。それが写真表現大学で学んだ僕の一番の宝物です。そして僕は今、写真家としてようやくスタートラインに立ったところです。

「DZ」より 「DZ」より

「DZ」より

 

キリコ

キリコ

2008年研究生コース(現:表現コース総合)受講
キヤノン写真新世紀2009年佳作・2010年MIO写真奨励賞入選

私はこの学校に入るまで、カメラマンの仕事を4年ほどしていて、カメラの技術的なことはある程度解っていました。仕事以外でも昔からなんとなく作品を作っ ていましたが、どんなに綺麗に撮れても、写真で表現するということがどうしても解らず、何かが足りないとモヤモヤしていました。
年齢やお金を言い訳に、自分のやりたい事に目を背けている自分が嫌で、「えいやー」の気持ちで写真表現大学に入学。それから私の人生は激しく動き出しました。
大学レベルの授業内容、素晴らしい講師の方々、何でもさらけ出し、話し合える仲間たち…。本当に毎日が刺激的でした。私はこの歳で恩師と出会い、10歳ぐらい歳の離れた親友が出来ました。写真を単なる写真としてではなく、アートとして、今、自分に何が出来るかを考えることは、自分自身と向き合うことでもありました。私は自分の人生を見つめ直すために、身近な人を撮影した作品で賞を頂きました。
そして今、私はこの写真表現大学のスタッフとして働きながら、作品を作り続けています!

「旦那 is ニート」より 「旦那 is ニート」より 「旦那 is ニート」より

「旦那 is ニート」より

 

上平孝美

上平孝美

2005年作品制作コース(現:表現コース基礎)・2008年研究ゼミ1・2009年研究ゼミ2受講
キャノン写真新世紀2008佳作

大学を卒業後、作品を作るのをしばらく休んでいましたが、写真表現大学に通うことを決めたおかげで、重い腰が上がり再びカメラを手に。隙があれば怠けて逃げようとする私を、講師の皆さんが、いろんな方法で写真の世界へ引き戻してくれました。おかげで、こんな作品が作りたいという目標もクリアになり、写真にのめり込めるようになりました。
私より年上の独身男性たちを撮影した作品“ひとりもん”は、研究ゼミ1時代から撮影をはじめ、今でも撮り続けています。なぜこの場所で撮影するのか?撮った写真の中からどうしてこの写真を選ぶのか?見る人にコンセプトが伝わらなかったら?ひっきりなしに浮かんでくる問いと答え探しを、やっと自分で楽しめる癖がついたこと、それは、表現大学の講師・スタッフ、するどい助言をくれる受講生の仲間たちに支えられ鍛えられた結果だと確信しています。

「ひとりもん Singles」より 「ひとりもん Singles」より 「ひとりもん Singles」より

「ひとりもん Singles」より

 

大地景子

大地景子

2004年作品制作(現:表現コース基礎)2005年研究ゼミ2・2007年研究ゼミ2受講
2007MIO写真奨励賞入選、2008MIO写真奨励賞入選

撮るだけではなく何か形にしたいと思い、写真集を真似てアルバムを作りましたが、漠然とばらついた感じで上手くいきませんでした。そんな時に表現大学を知りました。撮った写真を作品という形にするのに必要な選ぶ力、まとめる力がここなら学べると思い受講しました。
授業では自分の思いを形にするために、自分の思いとは何なのかを明確にすることを学びましたし、他の受講生の作品や多くの写真集を見ていくうちに作るだけではなく見る楽しさもより一層深まりました。
現在でも表大で学んだことを大切にして作品を作り続けています。

「岩でもなく鋼でもないのに」より 「岩でもなく鋼でもないのに」より 「岩でもなく鋼でもないのに」より

「岩でもなく鋼でもないのに」より

 


 

名幸芳進

名幸芳進

2003年作品制作コース、2008年作品制作コース受講
実は私、2003年と2008年度で2回受講してます。
前回、2003年度の受講中に制作した作品で東京、大阪と個展を開くことが出来、
腕試しとばかりに応募したコンテストに入選したり、写真集まで出版する事が出来たんです! その時の感動は今も忘れることが出来ません。そんな私だって初めは写真の善し悪しなど分からないただのおっさん、表大の良いところは初めに写真を通して何をしたいのか?テーマをきめて一年を掛けて作品を作り込んでゆく訳で、必要な撮影テクニックはその都度丁寧に先生方が指導してくれる表現する事に重点を置いたカリキュラムで表現することとは?常に問いかけながら内なる自身を見つめ直す事によって気が付いた頃には表現者として歩んでいる自分に気が付くことでしょう。しかし、この学校は癖になる ! !
私は今現在、2008年度の受講中に制作した作品を世に出すべく、写真展示を二つ程かかえ写真を通して知り合った仲間達(年齢、性別、隔たりなく)と充実した写真生活を楽しんでいる毎日です。

「時の砂粒」より 「時の砂粒」より 「時の砂粒」より

「時の砂粒」より

 

高橋恵理

高橋恵理

2008年研究生コース受講
私は大学でグラフィックデザインを学んでいて、授業の一環でマニュアル一眼レフで写真を撮る写真の授業がありました。それをきっかけにもっと写真表現の幅を広げたいと思い、ダブルスクールという形で入学しました。
大学でデザインを勉強しつつ、表大で表現者としての心得を学ぶ事ができ、視野がぐっと広がりました。写真はただ撮って保存していてはもったいないのです。
それを「見せる」ことは本当に大切なことなんだ、と表大に入って痛感しました。写真に語らせるにはどんな風に展示したら良いのか。写真集はどんな構成にするのか‥…自分の写真を興味を持ってもらうのは簡単なようでとても難しいのです。そして、表大の学生は年齢も職業もさまざまです。そんな人たちと作品について語り合い、意見し合える環境は刺激的でした。
現在私は広告写真スタジオで働いています。写真にも色々な種類がありますが、表現するということにおいては皆同じです。表大で教えていただいたことは実際スタジオで仕事をする上でも生かされています。
表大は作家という意識を育ててくれる学校です。作家志望の方はもちろん、自分の写真を作品として発展させたい、人に見せたいという方は是非行ってみてください。

「君を見る~わたしたちは共に成長する~」より 「君を見る~わたしたちは共に成長する~」より 「君を見る~わたしたちは共に成長する~」より

「君を見る~わたしたちは共に成長する~」より

 

高畠真人

高畠真人

2007年暗室ワーク、2008年作品制作コース受講
以前から写真を撮る、ということはしていましたが、何を撮りたいのかがわからないまま何となく写真をとっていました。そのため、「何を表現したいのか」ということを中心に考え、授業をおこなう写真表現大学のことを知り、入学することにしました。
合評で講師の方に自分の作品についてアドバイスを受けることだけでなく、他の受講生の作品のテーマや思いを聞く機会がたくさんあるので、自分の作品を作る うえでいい刺激になりました。人前で自分の思いを伝えることも少し慣れました。また、テーマを決めて写真を撮るということは初めての体験でしたが、どの様 にすれば自分の思いが人に伝わるのかを考えることがとてもおもしろくて、充実感を感じながら作品を作ることができました。
私の作品のテーマは「家族」で、家族の雰囲気や自分との関係性が写真から伝わればいいと思い作品を作りました。これからも講座で学んだことを活かして、新しいテーマにも挑戦したいと思っています。

「高畠家メモリーズ」より 「高畠家メモリーズ」より 「高畠家メモリーズ」より

「高畠家メモリーズ」より

 

小林数馬

小林数馬

2008年作品制作コース受講
この学校では本当にたくさんの出会いがあります。
共に写真や様々な表現を学ぶ受講生の仲間達、写真を学ぶ上で色々と大切な事を教えてくれ的確にアドバイスをしてくれる講師の方々、また学校を通して出会える様々な写真家やアーティスト、そして何よりその人達から得られる知識や考え。それがこの学校で学んだ一番の宝だと思います。
色々な人に出会い、様々な思想に触れ、それを吸収することによって今ある自分をより活性化させる。
そうすることにより必ず今よりもっと充実した日々を送れると思います。
写真表現大学は写真で自分自身を、又は自分をフィルターにしてまた別の何かを表現する、さらにそういったことを通してそれ以上に大切な何かを学べる。
そういう機会を与えてくれ、また色々な事に気づかせてくれる、とてもおもしろい学校だと僕は思います。